甲田光雄著「朝食を抜くと病気は治る」から「コラム 自己融解とは?」を紹介引用。
断食が体にもたらす変化の中でも特筆すべきことが、自己融解です。
断食によっていっさいの栄養分が絶たれると、体はどこからか栄養分になるものを探し始めます。
体の細胞が勝手にエサ探しを始めるというわけです。
さしあたって、生命維持に絶対必要なもの以外の組織から栄養分をとり入れて、エネルギーに変えます。
これを「自己融解」といいます。
では、どこに栄養分があるのでしょうか。
体のいたるところにありますが、いちばんわかりやすい例として血管があります。
動脈硬化症の人が断食した場合を見てみましょう。
動脈硬化の多くは、血管内にアテローム(コレステロールが沈着してできたおかゆ状の塊)が形成されて、血管の中が狭くなり、血流が悪くなっています。
断食すると、体は血管内のアテロームをエンルギー源に利用します。
断食中、アテロームはどんどん使われていき、きれいになくなってしまいます。
実際、動脈硬化のため、両足の血行が悪く冷えで困っていた人が、断食中に足が温かくなってくる現象が起きますが、これは血管内の自己融解がもたらした結果です。
もちろん、自己融解は血管の中だけで起こる現象ではなく、体のあちこちで起こります。
最もよく使われるのは脂肪です。 断食中にみるみるやせていくのは、自己融解がもたらした結果だといえます。
また、腸の癒着がはがれる、イボなどの腫瘍が消失することも、断食中に頻繁に見られます。 これらも自己融解です。
ガンが縮小するのも自己融解です。
朝食を抜く、 週に一度は「一日一食」、
2週に一度は「一日断食」などの「小断食」を断行します。
これが、健康のためなのです。